表ゼビウス
アーケード版ゼビウスでは自動難易度設定が導入され、プレイする度に内容が異なるようになっています。これが効果的に機能しているかは微妙ですが、「完全にパターン化できないがある程度調整可能」といった独特のプレイ感覚になっています。詳しい説明は他所に譲るとして、これには 0~127 で定義される攻撃パターンテーブルを指すポインタを増減させることによって実現しています。
先日気づいたことに「偶数番の攻撃コードだけが使用されているのでは無いか」ということがあります。理由は単純で、この増減の幅がひとつを除いて偶数になるためです。奇数になるのは、マップ上の決められたチェックポイント通過時に「出撃1機あたりのスコアが1万点以下(厳密には少し違う)でスコアの千の位が奇数のとき」だけになります。普通にプレイしている限り、この条件に該当するのは無いに等しく、結果として偶数攻撃コードの「表ゼビウス」が進行して行きます。
ポインタの増減
マップの進行による増加と、プレイヤーの行動による減少によってゲームが進行していきます(表は難易度がノーマル設定の場合)。
イベント | 増減値 |
---|---|
空中物出現時(固定以外) | 2増加 |
決められたチェックポイントを通過する | プレイ内容によって最大16増加 |
ゾルバクを破壊する | 2減少 |
残機を失う | 16減少 |
だいたいエリア2序盤付近で2万点を超え、ある程度上達するとミスもしなくなるため、以降のチェックポイントでは毎回最大値(16)増加することになります。また、チェックポイントはエリア1で4箇所、エリア2で0箇所設定されていますが、エリア1の設定箇所は2個ずつ連続していて「奇数判定されても×2で偶数」になってしまいます。ただし、ごく稀に連続したチェックポイントの間でスコアが変動した場合のみ奇数になることはあり得ます。
裏ゼビウスへの入り方
意図的にプレイしてチェックポイントで奇数判定させれば、奇数番の攻撃コードで進行する「裏ゼビウス」に移行できます。エリア1は意図的にこれを行うのは難しく、エリア2は設定されていないため、次に設定されているエリア3のスペシャルフラッグゾーン付近で調整します。
- エリア3のスペシャルフラッグゾーン時点でのスコアを9、7、5、3、1千点代の何れかに調整する
- 例えば空中物ノーショットで、エリア1のスペシャルフラッグ、エリア2までのソル全出現で9千点
- スペシャルフラッグゾーン直後の空中物が出現すれば、奇数判定済みなのでスぺフラも空中物も普通に撃って大丈夫
- これ以降普通にプレイすれば「裏ゼビウス」のまま維持される
表と裏の違い
ほとんど違いはありませんが、いくつかの攻撃テーブルで敵機の数が1つ多く設定されています。良く分かるのがブラグザカートで、表ゼビウスでは1個、裏ゼビウスでは2個ずつ出現します。また、テラジの最大機数が1機多い5機となっており、総じて裏ゼビウスのほうが難易度が高くなります。詳しくは、以下の攻撃テーブル表で確認してください。
総攻撃 A3 も
奇数コードなので A3 は当初出せないと思いましたが、裏ゼビウスに移行してからエリア12まで行くことで出すことに成功しました。研究され尽くされていると思っていましたが、まだまだ色々とありますね。
追記:ファミコン版でも確認
ファミコン版ゼビウスでも同様のプレイをすることで、出現テーブル上のブラグザカートが2個ずつ出現するのを確認できました。この部分はアーケードの出現テーブルとロジックを忠実に移植しているようです。
またファミコン版はスコアに1000万の桁が存在しますが、チェックポイントでは100万以下の桁を計算に使用しているようです。このため、1000万点の超えた直後のチェックポイントで偶数奇数のレーンチェンジが起こる可能性があり、これが1000万点ごとに繰り返されると思われます。
追記:通常プレイで奇数パターンを確認
偶然に奇数パターンになったプレイの動画が撮れたので YouTube にアップロードしました。条件は推測していたので検証してみたところ、推測どおりの内容を確認できて確信できました。
奇数パターンに移行する可能性があるのはエリア1の2箇所で、ここはチェックポイントが間髪入れずに2個連続しています。スクロール位置がぴったり図の画面になった瞬間に、千の位の偶奇が変化すると奇数パターンに移行します。他の箇所では点数が高くなりすぎて、常に+16(最大値)と判定されるため、意識してプレイしない限り奇数パターンには移行できないと思われます。


