[ゼビウス] AC版ゼビウスに総攻撃がプログラムされていた (6) : してログ

[ゼビウス] AC版ゼビウスに総攻撃がプログラムされていた (6)

[ゼビウス] AC版ゼビウスに総攻撃がプログラムされていた (5) からのつづき)

前回の検証で終わったはずでしたが、なんとプログラムの解析結果から未改造のゼビウスで総攻撃が発動する可能性があることが判明しました。ただし意図されたものでは無く、コード上のバグを利用して攻撃テーブルポインタをオーバーランさせることによって可能になります。

条件が成立するマップを探したところ1箇所だけ合致するポイントを発見しました。それがエリア12の冒頭部分で、ここは都合のいいことにテーブル調整が安定して行える正にうってつけのポイントでした。ほとんど同じ動きを最低5回繰り返す必要があるので、意図せず遭遇した人はいないと思いますが、まったく無いとも言えません。先日検証した巨大バキュラバグよりも、実は再現するのは簡単だと思います。

仕込み方法

再現条件は下記の通りで、普通にプレイしてフラグを立てることが可能です。攻撃パターンのチャートがあれば、テーブルの数値を頭で計算しながら調整できます。

  1. エリア12まで行く(残機はある程度必要です)
  2. エリア12の開始時に、空中物のテーブルポインタを調整しておく(直前のエリア11で、テラジ×3、またはテラジ×4が理想)
  3. エリア12のゾルバクを破壊しないでバーラ4つの右側の道路を降りてくるドモグラムの弾(タイミングの目安なので別のドモグラムのでも良い)に当たってミスする
  4. この手順を5回繰り返す(テラジ以外は後述の回数で)
  5. 6回目はそのまま4本ソルのところまで行くと総攻撃が始まるはずです(失敗するとリセットが掛かるか、何も起こらない)

テーブル調整はテラジが一番分かりやすいのですが、他にも下記のような空中物を目安にすることができます。カッコ内はエリア12でミスをする回数を表しています。

  • ジアラ(6回)
  • カピ(7回)
  • タルケン+ジアラ(8回)

※目安なのでゾルバク調整が必要な場合があります(それぞれ4~6パターン同じ機種の数違いが続くのでポインタの数値を確定できません/上記でだいたい40%~50%の成功率です)

追記:追記のほうに書いた「ザカート>ジアラ」で調整するのが確実です。 仕込み完了後に操作可能なリプレイファイルも用意しました。

具体的な調整方法

これはだいたいの目安なので、ネットで攻撃パターンのチャートを探して(時間が出来たら私も資料作りますが)ください。具体的な手順は、エリア11の攻撃パターンをよく見ておいて、今どこにいるか把握します。エリア11の最後の攻撃が今いるポイントになるので、その数値を基準に下記の計算をしながら調整します。

  • エリア12のバーラ4基(の先の道路が交わる部分が画面に出る)まで進むとプラス32
  • ミスでマイナス16
  • ゾルバク破壊で1基マイナス2
  • 攻撃テーブルによる空中物の出現でプラス2
    (ただし空中物の出現時に128以上かどうかチェックされるので仕込み中は出さないようにしよう)

これをうまく使って、エリア12スタート時に攻撃テーブルの数値を112~113に調整できれば勝ち確定です。この状態で上のプレイを1回行うごとにポインタをオーバーランさせ、6回目にそのまま川まで進むと総攻撃が始まります(調整に失敗した場合はリセット)。ただし、発動できても川の手前のごく僅かの時間だけで、川に差し掛かると通常攻撃に戻ってしまいます。

参考画像
参考画像

エリア12のみでテーブル調整(未検証/理論上可能)

残機があればエリア12の川直前の空中物で調整する方法があります。この空中物の種類がテラジ、カピ、タルケン+ジアラのときミスした場合、上記の回数+1回繰り返すと仕込みのラインに乗ります。もし違う空中物の場合は、ゾルバクを少し倒すなりして調整してください。ジアラを外したのは、攻撃パターンのグループが2つあり特定ができないからです。

何が起きているか

からくりは「攻撃テーブルポインタを2加算>128以上になったら64減算する>ポインタに対応する空中物を出現させる」というロジックになっているためです。つまり元のポインタが128未満であることしか考慮していないことを利用しています。更に、得点とミス回数から16加算する処理のバグ(範囲外になってもチェックしていない)を組み合わせることにより、次の空中物が出るときに総攻撃のパターンコード(162~163)を指すよう調整しています。

エリア12の序盤では、バグのあるこの処理が2回実行されるため、攻撃テーブルポインタが32進みます。ミスしたときは単純に16減算しているのみなので、1回のプレイでプラス16進むことになります。従って、(仕込み5回分で)112+16×5=192、(6回目のプレイで)192+32-64+2=162(総攻撃パターンコード0xA2)となります。

なお、ハードやベリーハードの場合はまだ可能性のあるエリアがあるかも知れませんし、テーブル調整がしやすいかも知れません。こちらはまだ想像の範囲ですが、きちんと調べれば入り口の間口は広がるかも知れません。

とりあえず、総攻撃への入り口はエリア12にありました、というご報告でした。動画を作成していますので、できしだい追記&アップロード致します。

追記1

下記に動画をアップしました。

この動画ではエリア11の攻撃が「ザカート>ジアラ」だったのでポインタが104か105で確定できました。(上の目安で書いたジアラの少し後に出てくる2パターン連続しているジアラと特定)そのため、エリア12のゾルバクで調整を入れて必ず発動するよう調整しています。また、エリア11を繰り上げで抜けているので1回分多く仕込み作業をしています。ここら辺はややこしいので早見表を作っておくと成功率が上がると思います。

また想定外ですが仕込み中、変なところでスぺフラ効果音みたいなのが鳴っています。これ、コード上鳴りそうもないのに、どうしてなのかはまったく分かりません。

エリア12が総攻撃への入り口だった
エリア12が総攻撃への入り口だった

追記2

仕込み完了直後にプレイ可能になるリプレイファイルを作りましたので試せる方はご利用ください。

だんだん慣れて成功率が上がってきました。エリア11の斜めの地上物から2回空中物が来ますが、ここが「ザカート>ジアラ」となった場合は、仕込み×6回、ゾルバク×4個破壊、これで仕込み完了になります。もし、動画やリプレイファイルのように繰り上げでエリア12に来た場合は、仕込み×7回、ゾルバク×4個破壊、になります。

リプレイファイルでは、カウントを間違えて5個破壊していますが、恐らく1回目の仕込みの際に、若干スクロールさせすぎて空中物の+2が入ってしまい帳尻が合ったと思われます。もう少し早めに当たった方が成功率が上がると思います。

追記3

A3 を出そうと思って少し気づいたことを書いときます。この出現テーブルポインタですが、加算も減算も偶数で難易度設定変えてもそれは変わらないと思います。そうだとすると、奇数には絶対にならないため A3 は出せないばかりか、出現テーブルの半分は実際には使われていないっぽいです。

追記の追記:チェックポイントで得点とミス数から出現テーブルポインタの加算値を算出しますが、その際に奇数になることがありました。 ただ、ゲーム開始の早いうちでないと以降ほぼ確実に +16 の判定になるっぽい(後ほど検証します)。 また、奇数になっているのはテーブル上のブラグザカートが ×2 になることで判断できます。

固定の空中物としてコードを直接指定されれば別ですが、それでも多くの使われない攻撃パターンがあると思われます。加算や減算の数値を半分にすれば、出現テーブルを倍使えるので非常にもったいないと思います。

おかげで A3 がちょっと難しそうですが、B2 であれば仕込み回数をもう1回増やすだけなので、後で挑戦してみようと思います追記2のリプレイファイルから仕込みを1回追加すると B2 の攻撃になります(動画も追加しておきました)。

あと、先ほどの偶数奇数の話に戻ると「ザカート>ジアラ」と来た場合は仕込み方法がひとつしかありません。出現テーブル上は、同じジアラの攻撃が2連続定義されていますが、片方が奇数になるためポインタが 104 であることが確定するからです。テラジや他の機体でも編隊の機数によって、仕込み回数とゾルバク破壊個数が確定的に言えそうです。

更に改造のアイディアも。ということはですよ、何らかのトリガーで奇数にレーンチェンジできれば、出現テーブルが2本できますよね。ゼビウスアレンジメントのように、出現テーブルを2つ用意してプレイヤーを苦しめることができますね。

追記4:調整の早見表

攻撃順から起点攻撃コードを特定できるものを早見表にしてみました。繰り上げでエリア12に来た場合は、仕込み回数を+1してください。

エリア11の攻撃パターン起点攻撃コード仕込み回数ゾルバク破壊数
ザカート > ジアラ0x68 (104)64
ジアラ > トーロイド0x6A (106)65
テラジ×2 > テラジ×30x70 (112)50
テラジ×3 > テラジ×40x72 (114)51
テラジ > トーロイド0x74 (116)52
発動後に再チャレンジしたい場合

A2 の発動後はテーブルポインタが 146(0x92)になっているので、ゾルバク1個破壊することでもう一度ラインに乗せることができます。ラインに乗ったら、また仕込み3回行うと再びチャレンジできる状態になります。ただし、川付近まで進んだ場合は仕込みが壊れているので諦めましょう。

また、16進で考えたほうが分かりやすいです。まず、ラインに乗せた状態は16進で1桁目がゼロの場合になりますので、ゾルバクを使って乗せてください。仕込み1回で +0x10 進むので 0x90 → 0xA0 → 0xB0 → 0xC0 と仕込みを繰り返し、出撃の際に 0xC0 になっていれば条件が成立しています。

[ゼビウス] AC版ゼビウスに総攻撃がプログラムされていた (7) につづく)

7 件のコメント
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動画に関しまして2020-03-31 Tue 11:51
お世話になっております。
お返事頂きまして、誠にありがとうございます。

こちら、使用させて頂きますので
何卒、よろしくお願いします。

信田
とろいトーロイド2020-04-19 Sun 21:07
実機で再現出来たらゲーセンミカドで生配信してほしい!
LANDHERE2020-04-20 Mon 04:16
>とろいトーロイドさん
実機で検証済みですよ。
ただ基板の調子が悪いのでROMソケットの清掃してから動画にしますね。
遠藤雅伸★2020-05-11 Mon 23:37
検証ご苦労様です。新米プログラマーだった当時は、ろくに物を考えずに作っていたなぁ…とww
LANDHERE2020-05-12 Tue 16:52
>遠藤雅伸★さん
コメントありがとうございます!
少し覗かせていただいた程度ですが、とても巧妙な仕組みに目からうろこでした。
また、発見後しばらくは「これは意図されてプログラムされたに違いない」と本気で思っていて身震いしました。
様々な偶然が重なった結果とは思いますが、本作品の持つ神秘性や噂などと相まって、つい偶然以上の何かを見てしまいます。
本当にすばらしい作品を世に出していただき、ありがとうございました!!
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