QBiC MS-1 : してログ

去年に QBiC MS-1 を微速度撮影目的で買って使っていたのですが、どうもロングランさせると安定しませんでした。 メーカーのサポートも受けてみたのですが結局解決に至らず、新機種の MS-1X が出たのでシーズン前に購入検討してみました。 その前に現象のおさらい。

MS-1 は微速度撮影すると高確率でフリーズする

買って使い始めたときは、すごくいい微速度撮影ガジェットだと思ったのですが、解決しないと分かったときはがっかりでしたね。 後で分かってきたことですが、ロングランや撮影間隔が原因では無く、微速度撮影するといつフリーズしてもおかしく無いという結論です。 ランプが点灯したまま、というのもたまたまランプが点灯したときにフリーズしたから、微速度撮影モード以外に法則性は無いようです。

現象1
  • インターバル撮影が停止する(停止までの時間に規則性はない)
  • この時、青いLEDが点灯(点滅ではありません)し、他のLEDは消灯している
  • 電源ボタン等を押しても反応が無い(フリーズした状態)
  • USBケーブルを抜くと電源が落ちる
  • SDカードのルートには、ファイルが作成されています
現象2
  • 本体電源を入れ、Wi-Fiの起動を待って、iPhoneで繋ぐ
  • 構図や設定を調整していると、勝手に接続が切れる
  • この時、橙のLEDが点灯しており充電状態になっている
  • 再度電源を入れることは可能
新機種 MS-1X について

それで、5月頃から使いたいので、MS-1X で改善したかどうか、事前に確認することにしました。 MS-1X は、メーカー直営店でしか売ってないようでしたので、メーカーのお問合せフォームから質問をしました。 ところが、待てども自動返信以外の返信がありません。 システムトラブルも考えられたので、もう一度送信してもダメ、別のお問合せフォームから3度目を送っても、返答がありません。 仕方が無いので、前サポート頂いた方のメルアドに直接送ってみたところ、返信がありました。

本製品リリース当初より、インターバルで3,000枚を超えることを
動作基準にしております。
3秒間に1コマの録画周期であれば、2時間半を越えればOKとしています。
内蔵バッテリーの動作時間をカバーすることを根拠としております。

本製品販売開始後、日を跨ぐ運用をしているユーザー様よりフリーズの対策を
要求される例が他にもあり、製品機能での対策検討を進めるに至りました。

実装されるSDメディアカードの影響も受けるため、「防犯カメラ」のような
長時間連続稼働はできませんが、フリーズ前にリブートさせる機能を
追加することで一定期間運用頂けるようになると考えております。
(推奨SDメディアでも個体差があるようです。)
但し、リブートすると15秒間程度の録画停止時間が発生するため、
弊社内でも議論しながら開発検討を進めている状況です。

うーん。 なんとも、煮え切らないご回答でした。 そんなに難しく無さそうなのですが、何か致命的な技術的な問題があるんでしょうか。 リブートで15秒かかるとなると、こちらの使用要件は満たせませんので、この製品ではだめですね。 と言っても、他にありませんし、今シーズンは MS-1 を騙し騙し使うか、デジカメに戻るしか無いでしょう。

雨天の長時間撮影

IPX4の防水仕様ということで、雨天での屋外撮影をテストしてみました。 内蔵バッテリだけだと2時間しか撮影できないため、外部電源としてモバイルバッテリを使いました。 この場合、USBケーブルを接続する端子を露出しないとダメなため、防水にはなりません。 このため、養生テープを使って端子部を塞ぐことにしました。 平らな面を塞いでいるわけではないので、どうしても心配な場合はセメダインの不乾性パテなどを併用すると良いでしょう。 不乾性パテは直接端子部を塞ぐと粘着して除去が難しいので、養生テープの上から補助として使用します。

結果、時折激しく降る一日でしたが、壊れること無く撮影できましたので、防水性能は問題無いようです。 ただし、レンズのドームの内側に水滴が発生して、後半はそれが写り込んでしまいました。 この水滴は、部屋で3~4時間ほど放置しないと消えませんでしたので、長時間の雨天撮影を考えている人は注意が必要です。


レンズドーム内部に発生した結露
外すには特殊工具がいるので自然に消えるのを待つしか無い
炎天下での撮影

次の炎天下での撮影をテストしてみました。 少しテストしてみて、温度が上がると機能停止することは分かっていたので、車のハンドルに被せる日除けをカットしてジャケットを作ってみました。 車の屋根に、マグネット式の雲台に乗せて設置し、最高気温予想32度の日にテストを行いました。

結果、しばらく撮影できたものの停止してしまいました。 日除けジャケットは、ほとんど効果が無かったようです。 説明書に下記のような記述があり、結局温度上昇による安全機能が働いたものと思われます。

電源が入っている時に、本機内部が既定温度になると「電源LED」がシアンで点 灯し警告ます。 さらに、内部の温度が上ると安全ため、録画を停止させて、自動で本機の電源が切れます。 高温環境下で使用する場合、動作度の範囲内高温環境下でも安全動作が働くことあります。

なお、梅雨明け前の最高気温25度の日は、2時間ほど撮影できました。 ただし、内蔵電池が切れたのか、温度上昇で停止したのかは分かりません。 今後は気温が高くなるようですので、9月以降にならないと長時間の屋外テストはできなさそうです。 それまでは機会があれば、小型の扇風機を当てながらテストしてみたいと思います。

ウェアブルカメラの中でも、水平185°の超広角が撮れるモデルになります。 超広角の製品では、RICOH THETA(全天球)や Kodak PIXPRO SP360(水平360°)がありますが、これらの製品はパノラマ動画向きで少しジャンルが違います。 購入目的は、大気光学現象の微速度撮影で、水平185°という画角は日の出から日没までをちょうど収めることができそうです。 機種選定では THETA を外し、SP360 と MS-1 で比較検討した結果、インターバル撮影ができる MS-1 が決め手になりました。

動画撮影について

本来は動画撮影がメインの商品ですが、この目的では使用しないためレポートは無しです。

画角について

画角は、185°、165°、135°の3つの撮影モードがありますが、185°の最高解像度からトリミングしたのが他の画角になるようです。 静止画では恐らく185°の画角で撮ったものをトリミングして、他の画角と同等の画像を作れると思いますので、静止画撮影では185°で撮っておけば良さそうです。 なお、動画の場合は 1920×1080などにリサイズされるため、撮影時に画角選択しておいたほうが良いでしょう。

インターバル撮影

インターバル撮影の間隔は、2秒~1日で設定可能です。 連続撮影は2時間ほどで、30秒間隔以上では次の撮影まで電源がオフになるため、もっと伸びると思われます。 容量は64GBのSDカードまで対応しているので、まったく困ることは無さそうです。

その他、インターバル撮影機としてみた場合、本体だけで撮影できる(普通のカメラだとタイマー付きのリモートシャッターが必要)、シャッターが壊れる心配が無い、IPX4の防水仕様、シャッター音が消せる、露出の固定や補正が可能、などが気に入っています。

画質と露出補正

さすがに動画向きの画質なため、静止画で見るとあまり芳しくありません。 撮りっぱなしの画像を動画に変換する分には良いですが、ズームやパンを入れた編集や、画像調整するには不満が残る画質です。

ダイナミックレンジは比べれば狭いですが、WDR を使うと若干改善できます。 太陽を撮影して WDR を試してみると、太陽周辺の白飛び範囲が少し抑えられましたが、暗部の黒つぶれはあまり改善しない印象でした。

露出補正は-2~+2で調整できるようですが、それほど変化がありません。 夜明け前から撮影を開始するのに、+2に補正したりマニュアルで最大にして構図を決めて戻そうとしましたが、真っ暗で何も写りませんでした。 マニュアル設定で露出固定できますが、露出計が無く、撮影中は画像も確認できないため、夜明けや日没シーンなどはオートで撮るしかなさそうです。

総合評価:★★★★☆

ムービーカメラとしてではなく、微速度撮影カメラとしての評価になります。 小さな本体だけで手軽に微速度撮影できるので、空だけではなく植物の成長などアイディア次第で面白い作品が作れます。 カメラ固定ネジが付いているので、カメラ用の三脚をはじめ、吸盤雲台、マグネット雲台などを利用できるのも良いです。 ただ、ムービーカメラなだけあって静止画としては解像度に不満が残り、パンやズームなど凝った編集では気になるかも知れません。 一眼レフを使って撮影した素材と比べるとかなりの開きがありますが、なにより何千枚撮影したとしてもシャッターが壊れることが無いので安心して撮影できます。 次のモデルでは、静止画の解像度が上がることを期待して、他改善点を箇条書きです。

  • 動画を4K画質にして、静止画の解像度も上げる(ムービーカメラである以上、静止画だけUPは難しいだろう)
  • 1秒以下のインターバル撮影に対応(理論的には問題ないはず)
  • 夜景撮影ができる程度に感度の向上
  • インターバル撮影中に画像を確認したい

下記はたぶんムリだろうけど、あったらいい機能です。

  • 撮影中に露出補正等をしたい(一眼レフだと露出固定で撮り、露出計を見ていて+2や-2に近づいたら補正を入れるやり方をします)
  • インターバル撮影+明暗適のブラケット撮影(HDR合成したいのと、露出が大きく変わる場合の対応ができます)
  • 内蔵時計に基づく露出のプログラム補正(日没時刻を境に露出補正が段階的に固定で入るようにしたい)
  • 撮影中にSDカードの画像を吸い上げられたり、直接Wi-Fiで外部に保存できるなど、ノンストップで連続撮影ができるように
  • USBカメラモードで、ノンストップ連続撮影ができるように